歯を失くされた方に適した治療法の一つ
インプラントとは歯が抜けたあごの骨にインプラント体と呼ばれるチタン製のネジを埋め込み、連結装置(アバットメント)を介してセラミックスなどの人工歯(上部構造)を装着する治療です。歯を失くされた方に適した治療法の一つです。
インプラントとは
インプラント治療は2、3世紀頃のヨーロッパで、上あごに鉄製のインプラントが埋まっている人骨が発見されたことからも、とても歴史の古い治療方法のひとつです。ただ、当時のインプラント治療が上手に機能していたかはよくわかっていません。その後も様々な材質や形状のインプラントが使われましたが、手術はあまり良くありませんでした。
1952年にスウェーデンのブローネマルク教授が、チタンと骨が結合すること(オッセオインテグレーションという)を発見し、それをインプラント治療に応用することによって治療が確実なものになりました。
現在では多くのインプラントメーカーが、さらにより良いものを作ろうと頑張っています。
インプラントが適している方
- 抜かなければならない歯がある
- 抜けたまま放置している歯がある
- 現在部分入れ歯をしている。
- ブリッジを入れている
メリット・デメリット・
リスクについて
メリット
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他の歯を傷つけない
インプラント治療の最大のメリットは、他の歯を損なうことがないことです。インプラント治療をすることで、歯がさらになくなってしまうことを予防できます。歯を失った後の治療法には、インプラントの他にブリッジ、入れ歯などがありますが、どちらも隣にある歯を削ったり、歯に負担がかかったりします。
(ブリッジの場合:かぶせる時に土台となる隣の歯を大きく削る必要があります。入れ歯の場合:歯はあまり削らなくてもいいのですが、バネをかける歯に汚れがたまりやすく、また無理な力もかかります。)
一度歯を削ってしまうと元どおりにはなりません。また、その部分から虫歯になることもあります。 -
ブリッジ入れ歯と比較して長持ちする
ブリッジの土台となった歯や入れ歯のバネをかけた歯は、元は健康な歯だったのに、大きく削られたり大きな力が加えられることよって、悪くなりやすくなります。やがて抜かなければならなくなり、さらに大きなブリッジや入れ歯へと作りかえなければならなくなる場合が非常に多いです。インプラントは独立して治療しているので、きちんとお手入れをしていれば、数十年使い続けることができます。
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歯の取り外しをしなくてすむ、違和感がない
長年、部分入れ歯や総入れ歯などを使用している患者様にとって、取り外しをするわずらわしさや入れ歯の違和感から解放されるという点が、インプラントの大きなメリットです。
デメリット
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外科処置が必要
インプラント治療はあごの骨の中にチタンのネジを埋め込み、その上に人工の歯をつけるという治療ですので、あごの骨にインプラントを埋め込む手術を避けて通ることはできません。
手術自体は日帰りですみ、局所麻酔(場合によっては鎮静法を併用)で行いますので、入院や全身麻酔などは必要ありません。比較的身体的負担は軽いのですが、手術後に痛みや腫れを伴うことがあります。
そのため、重度の糖尿病や脳血管疾患や心疾患などの病気がある患者様は手術ができないこともあります。 -
治療期間が長い
治療期間が他の治療法と比較し長いということもデメリットです。抜歯をしてから歯を抜いた穴の部分がしっかり治癒するまで、通常4〜6ヶ月かかります。
それからCT検査などを行い、いよいよインプラントの埋め込み手術となるのですが、手術後再び3〜4ヶ月待たなくてはなりません。インプラントと自分の骨がしっかり結合する(これを「オッセオインテグレーション」といいます)までの時間を置かなければならないのです。
それから仮歯や最終的な歯の部分をつくりますので、抜歯からスタートすると(骨移植などが必要になるケース)1年前後かかる場合もあります。
毎週のように通院する訳ではありませんが、どうしても待つ時間が必要になるのが、インプラント治療のデメリットのひとつです。 -
費用について
インプラント治療は保険治療の適用範囲外のため、レントゲンや薬剤などを含む全ての治療は自由診療となります。
歯科医院によって治療費も異なりますが、だいたい1本あたり50万円前後が平均的な治療金額です。保険範囲内で治療のできるブリッジや入れ歯に比べると高額ですが、歯は毎日使うものです。
治療費には「治療中の安全」と「治療後の快適な生活」という大きな価値が含まれています。
リスク
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手術時のリスク
インプラント治療は外科処置を伴うため、必然的にリスクが生じます。その内容は、手術に際して神経や血管を損傷する恐れがあることです。しかし、現在ではCTの画像診断技術が大幅に進歩しているため、術前にCTを撮影し、経験のある専門医がしっかりとした診査・診断を行うことで、リスクを避けることができます。
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治療後のリスク
インプラント治療が終了しても、日々のブラッシング(セルフケア)や噛み合わせ調整などの定期的なメンテナンス(プロケア)を怠れば、インプラントも歯周病(インプラントの場合はインプラント周囲炎と呼ぶ)になってしまうことがあります。
インプラントそのものが劣化することはありませんが、インプラントを支える周りの骨がなくなってしまい、インプラントが動き出し、あごの骨からはずれてしまいます。
毎日のセルフケアと、定期的なプロケアというインプラントのメンテナンスを行うことが大切です。
費用について(基本料金)
カウンセリング時
カウンセリング、レントゲン撮影 | 3,000円 |
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CT撮影、分析 | 18,000円〜50,000円 |
手術時
(1次手術、2次手術、薬を含みます)
インプラント外科基本手術料 | 50,000円 |
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インプラント埋入手術料 | 250,000円/1本 |
アバットメント | 100,000円/1本 |
追加処置
抜歯 | 10,000円/1本 |
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静脈内鎮静法(手術中のリラックス治療) | 100,000円 |
サイナスリフト(人工骨) | 200,000円 |
インプラント仮歯 | 25,000円/1歯 |
見極めポイント
近年では、インプラント治療を行なっている一般的な歯科医院も増えてきましたが、
以下の項目が医院選びのポイントとなります。
医院の説明と対応
インプラント治療は、治療期間が長く、高額なうえに外科手術を伴う治療です。そのため、インプラント治療を受ける医院の選定が非常に重要になります。
これまでにあげたようなメリット・デメリット・リスクの説明を患者様にしてくれる信頼のできる医院を選ぶことがもっとも大切です。
一般的な歯科医院では、初診時から強引にインプラント治療を勧めることはありません。インプラントはあくまでも治療の選択肢の1つですから、歯科医師とよく相談できるところを選び、同意のもとで治療を始めてください。
当院では、患者様の症状を精査し、ご希望をよくお聞きして、治療後により良い生活が送れるようになると思われる治療を計画し、ご提示することを心がけています。
医院の設備
インプラント治療をスムーズに進めるためにCT撮影は欠かせません。そのため、院内にCT撮影の装置を持っているクリニックをお勧めします。
また、インプラント治療は外科処置のため、手術は清潔な環境で行わなければなりません。できれば、個室の診療室や専用の手術室がある医院が望ましいでしょう。
また、感染予防対策として、手術に使用される材料を出来る限りディスポーザブル(使い捨て)のものを使用していることも重要です。
当院は歯科用CT装置、専用オペ室を完備しています。
治療費
近年、非常に安い治療費でインプラント治療をうたう医院もあります。しかしながら、安いということはどこかでコストカットを図っているということでもあります。
例えば、インプラントそのものの材料コスト、感染予防のためのディスポーザブル材料コスト、歯の部分の材料コストなどをカットしていることが考えられます。
これらをコストカットすると、インプラントと生体とのなじみや長期安定性、術後の感染リスク、あるいは歯の部分の耐久性などのリスクが増えてしまいます。
体の内部に固定して一生使うものですから、安い=良いではなく、安心安全な材料を使用している医院を選びましょう。
手術を担当する歯科医師
インプラント治療は外科手術を伴いますので、手術を担当する歯科医師の技術や経験によって結果も当然異なります。
また、日々進歩する分野でもあり、普段から知識のアップデートさせていることも大切です。そのため、十分な経験と知識を持ち、インプラント治療の分野において指導的立場にいる歯科医師や、手術件数が他の歯科医院よりも多いところを選ぶことをお勧めします。
また、手術時の急な容体の変化にも対応できる、全身管理に優れた歯科麻酔医がいるといっそう安心です。
メンテナンス体制
インプラント治療を長持ちさせるには、メンテナンスが重要です。特に歯科医院で受ける定期的なプロケアが大切です。インプラントで噛めるようになったら終わりというのではなく、歯科衛生士の定期的なメンテナンスプログラムのある医院を選びましょう。
当院の特徴
ていねいな診査・診断と患者様の個々に合わせた治療計画
当院では、問診・CTを含む各種検査を初診で行い、次回には、患者様一人ひとりに合った治療計画を提案させていただきます。患者様には、十分に時間をとって治療を進めるかどうかを検討していただき、納得していただいた上の治療を行わせていただきます。
経験豊富な歯科医師
手術を行うDr.中平はワンデイインプラントの考案者であり、あご全体の治療で「手術件数通算1000顎×平均5本=5000本以上」部分の治療で4000本以上のインプラント埋入を行ってきた経験豊富なドクターです。
また、丸尾歯科医師は、大学や講演などでインプラント治療について教育を行なう指導的立場にあり、自身もインプラントの外科並びに補綴(歯の噛み合わせ部分)の経験が豊富です。
日本歯科麻酔学会認定医である西原歯科医師は、静脈内鎮静法のスペシャリストとして、Dr.中平の多くの手術に立ち会い、国内のさまざまな歯科医院で依頼を受け、全身管理を行なっています。このように当院では、インプラント治療に特化したスペシャリストたちが治療にあたります。
患者様の不安軽減、感染予防に配慮した材料選びと医院環境
当院で使用するインプラントは、患者様のそれぞれの適性に応じて、信頼性の高いトップクラスのブランドのみを使用しています。
これらのインプラントを使用する理由は、生体親和性(骨とのなじみ)に優れていることや、さまざまな状況に対応が柔軟にできることにより選んでいます。
また、手術で使用する材料は、可能な限りディスポーザブル(1回使用の使い捨て)にしており、感染のリスクを最小限にするよう努力しています。
専用の手術室で手術を行ない、手術後には患者様に休んでいただくための回復室もご用意しております。
安心のメンテナンスプログラム
インプラント治療を長持ちさせるためには、メンテナンスが大切です。インプラントで噛めるようになったら終わりというのではなく、歯科医師と歯科衛生士による定期的なメンテナンスを受けることが大切です。
当医院では半年~一年に一度、メンテナンスにお越しいただき、噛み合わせやインプラント周囲炎のチェック、パーツの破損がないかなどを確認した上で、お口の中全体のクリーニングをします。 メンテナンスを受けることで、トラブルを未然に防止することができます。
治療の流れ
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問診、CT撮影、写真分析
(お困りのことや、治療の希望などをお伺いします) -
治療計画コンサルテーション
患者様に合った治療計画をご提案し、術式や治療期間、費用やリスクなどについて説明致します。ご不明な点や不安なことなど、十分にご相談ください。
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術前治療
(2〜3回かかることがあります)インプラント手術に先立って、必要な治療を行います。感染予防の点からも大切な処置です。
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インプラント埋入手術(1次手術)
インプラントをあごの骨に埋めて、歯ぐきを閉じます。
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治癒期間
骨とインプラントの結合を待ちます。この間、生活や仕事に支障がないよう、仮歯や義歯を入れる場合があります。
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2次手術
(インプラントに人工歯を取りつける準備です) -
型取り
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試適(場合により2回)
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最終上部構造(人工の歯)セット
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定期的なメンテナンス
1981年に初めてのインプラント治療を行ってから37年が経過し、インプラント治療は5,000症例に及び、患者様が安心・信頼してインプラント治療を受けて頂けるよう、手技、知識、環境を整えております。
当院のインプラントシステムといたしましては、インプラントシェア世界No1のノーベルバイオケア製品を使用し、また手術器具の滅菌を大学と同じレベルに保ち、感染予防のための手術室も整え手術環境にも配慮させて頂いております。
インプラント治療をお考えの方・お悩みの方、ご相談からでもお待ちしております。
インプラントを長く快適に使って頂くために
当院でインプラント治療を受けた患者様には治療後のケアのコツやアドバイスなどを含めた情報紙
「ワンデイインプラント・ジャーナル」を定期的にお送りしています。